狂犬病ワクチン接種の案内
狂犬病の予防には、狂犬病ワクチンの接種のみです。噛まれた後にもワクチン接種をしますが、効果は限定的です。噛まれる前にも噛まれた後にもワクチン接種が必要です。噛まれてから発症まで、通常1~3ヶ月ですが1~3年かかることもあります。発症すると100%治りません。
★噛まれてからワクチンすれば良いは間違えです★狂犬病とは、狂犬病ウイルスによる感染症です。人は、感染動物(主として犬)に噛まれることによって唾液からウイルスに感染し、長い潜伏期の後に発症します。発症してしまうと有効な治療法はなく、ほぼ100%死亡します。
現在日本での狂犬病の発生は認められていません。しかし、アジア、アフリカを中心に世界では年間5万人以上の死亡者が発生しています。
2006年に世界の研究者のグループが Global Alliance for Rabies Control を結成し、その活動の一環として、世界狂犬病デーの取組みを始めました。
世界狂犬病デーの目的は、ヒト及び動物における狂犬病の影響やその予防法などについて人々に知ってもらうことです。
2007年以降、世界の135ヵ国において、イベントなどが開催され、狂犬病の教育活動や犬への狂犬病予防注射の取り組みが実施されています。
9月28日日は狂犬病ワクチンを開発したパスツールの命日です。
★流行地★
人畜共通感染症のひとつで、WHOの推計によると世界で毎年5万5千人が死亡しています。
インドや中国などアジアでの発生が大部分ですが、アフリカ、ヨーロッパ、北米・中南米など全世界でみられます。
現在、狂犬病の発生がない国と地域は、日本をはじめ、ノルウェー、スウェーデン、アイスランド、イギリス、アイルランド、オーストラリア、ニュージーランド、台湾、グアム、ハワイ、フィジー諸島のみとなっています。
1957年以降国内発生はみられませんが、1970年にネパールからの帰国者1名と、2006年にフィリピンからの帰国者2名が、現地でイヌに咬まれて帰国後死亡した事例があります。
★感染経路★
主な病原体は狂犬病ウイルスで、ウイルスを保有するイヌ、ネコおよびコウモリを含む野生動物に咬まれたり、引っ掻かれたりしてできた傷口からウイルスが侵入することで感染します。
アジアやアフリカでは野犬、ヨーロッパではキツネなど、北米・中南米ではキツネ、スカンク、アライグマ、コウモリなど多くの動物(一部ペットも)が主な感染源となっています。ヒトからヒトへの直接感染はみられませんが、角膜移植による感染の報告例もあります。
★潜伏期間★
通常は1~3か月です。
★症状★
発熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛、疲労感といった風邪のような症状ではじまり、咬まれた部位の痛みや知覚異常を伴います。興奮や不安状態、錯乱・幻覚、水を怖がる、攻撃的状態などの脳炎症状を呈し、最終的には昏睡から呼吸停止で死亡します。発症するとほぼ100%死亡する危険な病気です。
動物に咬まれたら、まず傷口を流水と石鹸でよく洗い流し、直ちに医療機関を受診してください。複数回のワクチン接種(暴露後援護)により、発症を予防することが可能です
★予防法★
狂犬病ワクチン予防接種が有効です。野生動物と接触する機会がある場合や野生生物のいる地域へ旅行される方には、渡航前の予防接種(暴露前接種)をお勧めします。野生動物には近寄らないよう注意しましょう。
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